株を買うのはちょっと待って!!アメリカの金融政策と今後動きについての話

株式・為替

コロナ禍に株を始めた方たちは、かなり利益を出ている方がいると思っています。

しかし、今から株を始めるという初心者の方は事情が違います。

今日はどんなに説明が下手でも、絶対に最後まで読んでください。

わからなければTwitterもしくはラインからからご連絡ください。

今後株が下がる理由

早速結論です。

今株を買うのは慎重な姿勢をお勧めいたします。

理由はシンプルです。

世界経済の中心であるアメリカが金融引き締めに動いているから

コロナ後の相場のまとめは過去記事にありますので、こちらをご覧ください。

今日はアメリカの金融政策の結果、各経済指標がどう推移して、今後どうなるかを書きたいと思います。

コロナ後FRBは何を緩和して、今後何を引き締めるのか?

コロナ後、さっそく見出しの回答ですが、FRBは①政策金利を引き下げ②資産の買い入れを実施し、大きく資産を増やしていきました。

永遠に低金利で資産を買い続けるのは不可能で、ある程度のところで、引き締める必要があります。

そうしないと、際限なくモノの価格が上がるハイパーインフレになってしまうリスクがあるためです。

FRBの目的は雇用の最大化と物価の安定・長期金利の安定の三つなので、それはFRBの理念に反します。

具体例として、コロナで各国でロックダウンが発生するとすぐにFRBは下記のような緩和策を実施しました。

米連邦準備制度理事会(FRB)は2020年4月9日、2.3兆米ドル(約250兆円)の金融政策プログラムを4月7日に決定したことを公表した。4つのプログラムで構成し、そのうち2つは既発表のもの。新型コロナウイルス・パンデミック不況で、企業と金融機関の双方で負債負担が膨らむ中、中央銀行が市中への資金供給で下支えする。

https://www.federalreserve.gov/newsevents/pressreleases/monetary20200409a.htm

FRBの働きを詳しく知りたい方はこちらの記事を参照ください。

FRBの緩和の結果何が起こったか

次に、最近のことですが皆さんご存じのとおり株は爆上がり、なぜか経済が良くなっているのは実感のある方も多いのではないかと思います。

実際に直近の経済指標を見てみますと軒並み回復していることがわかります。

(消費者物価指数と失業率は経済の指標として代表的な2つです。これを機会に覚えていただければと思います。)

CPIが改善すると失業率が改善していることがわかると思います。

いつFRBは何をもって金融引き締めを判断するのか?

パッと見、もう経済回復してるんだから引き締めればいいじゃん?と思われるかもしれません。

引き締めの判断に重要になってくるのは下記です。

  • 消費者物価指数
  • 失業率

上記2つの値が正常に戻った時にFRBの金融引き締めが始まるという認識でほぼ間違いないと思います。それぞれ詳しく見ていきたいと思います、

ただし、株は”Buy the fact. Sell the truth.” という格言があるように上記を織り込んでいることがしばしばあるため注意が必要です。

消費者物価指数

まず消費者物価指数です。

消費者物価指数とは

消費者物価指数は、全国の世帯が購入する家計に係る財及びサービスの価格等を総合した物価の変動を時系列的に測定するものです。 すなわち家計の消費構造を一定のものに固定し、これに要する費用が物価の変動によって、どう変化するかを指数値で示したもので、毎月作成しています。

総務省HP https://www.stat.go.jp/data/cpi/

それでは、実際にデータを見てみましょう。

コロナ以前よりも大きく数値が伸びていることがわかります。

これはFRBの金融政策の成果と言えるでしょう。

従って、消費者物価指数の観点からみると、FRBの使命である「物価の安定」という観点からは

金融政策野引き締めを行うべきという結論が導き出せると思います。

失業率

次に失業率を見てみましょう。

こちらも定義から行きたいと思います。

一国全体,あるいは,年齢,地域など,あるグループ労働力人口に占める失業者の割合を示すもので,雇用失業情勢を把握するための重要な指標の一つとなっている。一般には,失業者数÷労働力人口(就業者数+失業者数)の百分比として計算される。

コトバンクから引用

早速直近の指標を見てみましょう。

あれ?物価の上昇はコロナ前より上がっているのに対して

最悪期は脱したものの、失業率はコロナ以前よりは高いままですね・・・

これではFRBは金融引き締めに動くことができません。

使命の一つである「雇用の最大化」に反するからです。

なぜ、物価が上がって(消費が旺盛で物が足りないから価格が上がる)いるのに

失業率が高いままなのか?

この答えが、企業の求人に対する採用数を見ることでわかります。

求人に対する採用数

シンプルです。企業が採用したい求人数に対して、何人採用できているか?ということです。

早速データを見てみましょう。

このデータをどう見るか?

私は物価上昇が裏付ける通り、景気は上向いている。だから求人数は増えている。

おかしいですね。。。

失業率は働きたいけど働けない人の割合なので、職探しをあきらめてしまった人は失業者にカウントされません。ニートはノーカウントなのです。

働きたいけど働けない人の割合は高いままなのに、

企業は応募者がいなくて採用ができないため、求人数と採用数のギャップが出ている。

これはよくわからなくなってきましたね・・・

なぜ求人が回復しても失業率が高いままなのか?

ここからは筆者の仮説です。(完全に数値で証明できていない部分がありますので悪しからず。)

理由は米国政府の政策にあります。それが、失業保険加算の影響です。

失業保険については20年3月の対策で(1)週600ドルの加算支給(連邦パンデミック失業補償、FPUC)、(2)ギグ・ワーカーやフリーランス、自営業者らを対象にした特例給付(パンデミック失業支援プログラム、PUA)、(3)受給期間満了者に対する最長13週間の継続給付(パンデミック緊急失業補償、PEUC)などの制度が設けられた。その後、21年統合歳出法によりFPUCの加算額を週300ドルに縮減したうえで、一連の特例措置の期限を3月中旬まで延長していた。

バイデン政権の当初の計画では加算額を週400ドルに増やす方針だったが、上院の審議で週300ドルのままとされた。その一方で、所得が15万ドル未満の世帯に対し、20年に支払われた最大10200ドルの失業保険給付を非課税の扱いとすることにした。一連の特例措置の期限は9月6日までとしている。

連邦労働省によると、米国の2021年4月の失業率は6.1%で前月より0.1ポイント上昇した。コロナ禍で2020年4月の失業率は前月の4.4%から14.7%へ急上昇。その後は改善を続けていたが、1年ぶりに悪化した。また、非農業部門の就業者数は、アナリストらによる約100万人増との予測を大幅に下回る前月比26万6000人の増加にとどまった。現地報道によると、予防接種を受けた人が増加し、経済活動が本格的に再開するにつれ、「募集をかけても人が集まらない」と各地で求人難の声があがっている。失業手当の加算措置等で就職意欲が低下していることも背景にあるのではと指摘されている。

労働政策研究・研修機構 HP


長い引用になってしまいましたが、要は通常の失業保険に加えて、週300ドル=月1200ドルを上乗せして、働かない人に金を配っているので、誰も働かないということです。

つまり、政府が「働いたら負け」の状態を作り出し、ニートを量産してしまっていたというのが原因のようです。

この政府謹製のニートが労働者に変わる時に、失業率の改善→金融引き締めになると考えられます。

ちなみにすでに新興国では米国の金融引き締めを見越して、先回り引き締めを行っています。

興味がある方は調べてみてください。

いつ政府謹製のニートが駆逐されるのか?

Xデーは基本的に9月前だと考えています。

根拠は週300ドルの追加給付の期限が9月までという点です。

バイデン政権の当初の計画では加算額を週400ドルに増やす方針だったが、上院の審議で週300ドルのままとされた。その一方で、所得が15万ドル未満の世帯に対し、20年に支払われた最大10200ドルの失業保険給付を非課税の扱いとすることにした。一連の特例措置の期限は9月6日までとしている。

労働政策研究・研修機構 HP

ただ、州単位ではすでに深刻な人員不足を受けて、追加給付の早期打ち切りや復職者への奨励金の給付を決定している州もあり、

それにより、失業率の改善が9月より早まる可能性があり、市場のサプライズになる可能性があります。

全米商工会議所は5月7日、「政策立案者が今行うべきことは、毎週300ドルの失業給付の加算を終了することだ。会議所の分析によれば、受給者のおよそ4人に1人は仕事で稼ぐよりも、失業状態でいるほうが多くを得ている」とのコメントを発表。ニューヨークタイムズ紙によると、5月18日現在、全米50州のうち22の州(アラバマ、アラスカ、アリゾナ、アーカンソー、ジョージア、アイダホ、アイオワ、インディアナ、ミシシッピ、ミズーリ、モンタナ、ノースダコタ、オハイオ、オクラホマ、サウスカロライナ、サウスダコタ、テネシー、テキサス、ユタ、ウェストバージニア、ワイオミング、ウィスコンシン)で、州知事らが6~7月中に加算措置を打ち切る意向を表明したりしている。フロリダ州でも24日、6月最終週より加算を打ち切る方針を示した。CNBCニュースによると、アリゾナ州とモンタナ州では、失業状態から新たに就職した者に1000~2000ドルの「ボーナス」を支給する。アリゾナ州では少なくとも10週間、モンタナ州では4週間働くことなどを条件とする。このほか、ニューハンプシャー州とオクラホマ州でもこうした「職場復帰ボーナス」の実施を発表している。

労働政策研究・研修機構 HP

下落時に我々は何をすべきか

こうしてみんなが大谷翔平に夢中になっている間に着実に経済の流れが変わっていきます。

上がり続ける株はないし、どこまで下がるのかは誰にもわかりません。

そして、政府の政策一つで大きく株価は上下します。

今金融相場のターニングポイントに来ていることをご認識いただけたと思います。

個人的見解として、今は現金比率を高めることが一番だと思っています。

特に円とドルを半々くらいで持っているのがいいと思っています。

アメリカが金融引き締めを行うと、ドルの価格は上昇します。

ドルに対して円の価値は相対的な価値が下がるので

せっかく米国株が下落しても為替で損をする可能性があるからです。

一方で、為替はどちらに動くか誰にもわからないため、

ドルの購入時期を分散して、円とドル半々で持っておくのをお勧めします。

下落時の株の買い方はまた別記事で紹介したいと思います。

「早くしろよ。」というコメントをいただければがんばれる気がしますので、コメントお待ちしております。

Twitterラインから直接ご質問等受け付けていますので、お気軽にお声掛けください。

お金取りたいくらいですが、完全無料です。笑

ではまた

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