【3分で解説】 なぜコロナで経済は終わっているのに株や仮想通貨が上がるのか?

はじめに

まず、コロナに感染された方、お仕事に大きな影響が出た方

そして、大切な人が苦しんでいる方を含め、すべての方にお見舞い申し上げます。

残念ながら、経済が崩壊して、庶民が苦しんでいるのに

株価や仮想通貨の価格は高騰し、多くの人たちが大儲けしている現実があります。

何もできない自分に無力感を感じます。

そんな中筆者ができることは、少しでも多くの方に「金融と投資」の側面から

お力になることくらいなので、今回は「コロナで経済の状態は悪いはずなのに、なぜ株や仮想通貨の価格が上昇しているのか?」について書いていきたいと思います。

株式投資を行っている人でも、初心者の方は今の経済の状況と相場の関係を把握していない方もいらっしゃるというのが、筆者の感覚です。

3分で読み終わると思いますので、是非お付き合いください。

人とモノが分断され、政府はお金を刷りまくった

新型コロナウィルスの蔓延により、人とモノの流れは寸断され、実体経済は大きな打撃を受けました。

そのような実態の中で、表向きは人々の生活を救うため、中央銀行は極端な金融緩和政策を実施しました。

※本当の目的は金融資産の大幅な下落と企業の倒産による貸倒によってヘッジファンド(お金持ちがお金を預ける場所)や大手銀行を倒産させないため、なんですけどね。。笑

具体的には2つの施策を打ちました。

①政策金利の引き下げにより銀行が市中にお金を融資しやすくした。

②日銀やFRBみたいな各国の中央銀行機能を持つ機関が金融機関から買いまくり世の中にお金を直接供給した。

雑に言うと人もモノも動かないけど、金さえあれば倒産しないでしょう?という対策ですね。笑 (中小企業への日本政策公庫をはじめとする返済猶予のある融資も②と同様の目的の支援になります。)

ご参考に20年3月当時の日経新聞の記事の一部を引用し載せておきます。(全文読みたい方はこちら)

米連邦準備理事会(FRB)は23日、臨時の米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、米国債や住宅ローン担保証券(MBS)の買い入れ量を当面無制限とする緊急措置を決めた。これまでは計7000億ドル(約77兆円)を目安としていたが、「必要量」に切り替える。消費者や中小企業の資金繰りを支援する新たな措置も発動し、ドル資金の目詰まり解消を急ぐ。

出典:『日本経済新聞』

なぜ金融緩和?結果は?

これはリーマンショックのように金融セクターが壊滅するとその後経済活動の復活まで時間を要したと言う反省からだと噂知れています。

21年5月の米国のインフレを見ても、実際に効果を発揮したと言えるでしょう。

財源は国債発行による政府の借金で、最終的には増税されてしまうという意見が散見されますが、それは少し間違った解釈だと思います。(増税よりインフレにさせることで回収するのが現実解と筆者は考えています。詳しくは別記事で書こうと思います。早く知りたい方は直でリクエストください。)

金融商品を中央銀行が買うときにやることは、我々が株を買う時とは全く異なります。

中央銀行は我々庶民と違い、無限にお金を発行することができます。(こちらも別途詳しく記事書きます。)

コロナ以前にもQE(量的緩和)という名称で何もないところから錬金術のようにお金を発生させ資産を買い入れました。その結果したの図のように株高になりました。

出典:『週刊エコノミスト』

今回のコロナショックも上図の右端ですがFRBがリーマンショック時以上にお金を刷り、自らの資産を増やし、株を買ったことがわかりますね。

その結果FRBの資産総額と米国株は下記のような推移になりました。

◇FRB資産推移

出典:『OANDA』

アホみたいコロナ後資産を買い入れていることがわかりますよね?

その後株価がどうなったかが下記です。

その後の株価上昇

下記がS&P500の週足になります。右肩上がりですね。

◇S&P500の週足

SP500がわからない方はこちらの記事を読んでください。

このチャートはTradingViewという有料チャートになりますが

株式投資を行う上で必須アイテムの一つです。

青い部分で買い増ししていくとリターンがケタ違いになります。

話を戻すと上記の2つのグラフから、現在の株高は政策金利の下落と中央銀行の資産買い入れによる圧倒的な金余りが生み出していると言えると思います。

◇Goldの週足

その証拠に金の価格も一緒に上昇しています。

通常であれば、株が上昇する際は金の価格は下落するのがセオリーですが、

FRBなどの中央銀行が世の中に出回るお金の量を増やした場合は別です。

金の価格はどの時代も一定ですが、世の中のお金の量が増えれば、相対的に価値が上がるということです。

このように金融政策が株価や他の投資対象の価格に大きな影響を与えている相場を金融相場といいいます。

その対義語は業績相場です。業績相場では金融政策より、個々の会社の業績がより重視されます。

このような流れで、経済は回復していないのにもかかわらず

米国株をはじめとする全業種での株高という異常事態になってしまったということです。

今後注目すべきニュース

シンプルです。

中央銀行の下記2つの政策がいつ終わりを迎えるのか?に注目するだけです。

  • 政策金利の引き下げにより銀行が市中にお金を融資しやすくした。
  • 日銀やFRBみたいな各国の中央銀行機能を持つ機関が金融機関から買いまくり世の中にお金を供給した。

要するに、上記の緩和策に対して、出口(終了時期)がいつになるか?(=金余りの収束時期)です。

では、金融緩和政策の出口を中央銀行が判断する際にどのような指標を重要視しているのか?は次回の記事でお伝えしようと思います。

ではまた

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